私がサーフィンに興味を持った頃から少なくとも2度サーフィンのブームがありました。
一度目は20年以上前、私が20代でバブルの前の頃、そして次がキムタクがドラマでサーフィンをやった時です。
一度目のブームはショートボード全盛の時期でロングボードは皆無でした。
この時期にサーフィンをやってあっさり挫折した中高年は多いでしょう。
私も1年間湘南に通いましたが、結局ものにならずに挫折しています。
あの当時のサーフィンブームは波に乗ることが流行ったのではなくサーフィンというスタイルが流行った時期でしたから、何処にでもサーファーが溢れ返っていました。
ファッションとしてのサーフィンブームです。
それこそ、休日の真昼間に渋谷の駅前をサーフボードを積んだ車が走っていたり、歩行者天国の原宿通りをサーフボード小脇に歩く若者がいた位です。
加山雄三の頃からちょっと不良の入ったサーファーが格好いいのは定番ですから、ファッションセンスのいい若者は挙ってにわかサーファーです。
当時、10万以上したサーフボードをファッションの小道具として買ってしまいます。
サーフボードがナンパの小道具と化していたのです。
そんな若者達ですからサーフボードを持っていてもサーフィンをする訳ではありません。
それでも休日はサーフボードを積んで湘南に走ります。
地元サーファーが2.3R終了して帰る頃にポイント到着です。
まあ、波に乗るのが目的じゃありませんか、アサイチに来る必要なんてこれっぽちもありません。
彼らの目的はナンパですから、海にも入らず駐車場や海岸でせっせと小麦色したギャルをナンパします。
ネーチャン達もナンパされるが目的ですから結構簡単にナンパされてしまいます。
傍で見ていると、「こいつら馬鹿じゃないの?」って感じです。
そんな陸サーファーばかりのサーフィンブームでも本気で波乗りを始める人たちが現れます。
でも、当時のサーフボードはほとんどロッカーの無い厚くて幅広の短い板でしたからなかなか乗れるようにはなれません。
折角本気で始めたのに多くのサーファーが挫折してしまいます。
私もその一人ですが。。。
そして本当に才能のあるサーファーがだけが残りました。
彼らの一部はそのままサーファーとして生き続け、今もレジェンドして活躍しつづけています。
また、当時ガンガンサーフィンをやっていて何らかの理由で現役を退いたサーファーも仕事や生活に余裕が出来たのかここ数年海に戻ってきています。
元々才能があった人たちですから体力と感が戻れば乗れるのはあたり前です。
ところがこの出戻りのサーファー達は新しい武器を手にして海に戻って来たので少々性質が悪い。
体力の低下をロングボードでカバーしてガンガン波に乗ります。
一気に私の乗れる波が減りました。。。
当時の陸サーファーとリアルサーファーの区別の仕方は簡単でした。
きれいな格好をしていい車に乗っているのが陸サーファー。
格好に無頓着でぼろい車に乗っていたのがリアルサーファーです。
ボードの積み方でも区別が出来ました。
ノーズを前にしてキャリアに積むのが陸サーファー。
テールを前にして積むのがリアルサーファーです。
元々ノーズを前にして積むのが主流でしたが陸サーファーに見られたくないリアルサーファーが逆に積むようになったようです。
そしてテールを前にして積むのが現在は主流となっています。