サーフボードを修理する
手に入れたファンボードのボトムがクラッシュしていたので修理しました。
【用意する物】 1.ポリエステル・レジン 2.硬化剤 3.ガラス・クロス 4.アセトン 5.ウレタン 6.サイディング・ペーパー 7.カッター 8.紙コップ 9.割り箸 10.刷毛 11.コンパウンド
【あれば便利】 電動サンダー ラテックスの手袋
【修理の前に】 ポリエステル・レジンは長時間保存していると固まってしまいます。 前の年に購入したレジンはほぼ100%固まっているでしょう。 ショップで売っている物でも固まっている場合がありますから購入の際はよく確認しましょう。 固まってしまったレジンは使えません。 レジンが固まってしまった場合はレジンの入っている容器にアセトンを適量入れて数日放置しておけば溶けて使えるようになります。
リペアキットはサーフショップで売っていますが割高です。 大きめのホームセンターなら安く手に入ります。 札幌ではジョイフルAKで扱っていました。 アセトンは薬局でも手に入ります。ただし薬局で購入する際は印鑑が必要だと思います。
レジンは非常にべたつくので、作業の際にはラテックスの手袋が必需品です。 ラテックスの手袋が無ければ台所用のゴム手袋でもかまいません。
レジンが手に着いてしまうと石鹸で洗ったくらいでは落ちません。 何時までもベタベタして不快ですし、触ったものまでベタベタになってしまいます。
もしレジンが手に着いてしまったらアセトンで拭くのが効果的です。
さて、実際に修理してみましょう。
修理個所が湿っていると上手く修理が出来ないのでサーフボードをよく乾燥させておきます。 修理個所がひび割れて海水が染み込んでいるとなかなか乾燥しません。 そんな時は修理個所をカッター等で切り開くと早く乾燥が出来ます。
今回修理するファンボードは修理個所のボトムが大きく凹んでいて凹みがウレタンにまで達しています。 まず、凹んでいる部分のポリエステルをカッターで切りとります。 ついでに凹んでいるウレタンも削って成型します。
次に凹みに入れるウレタンを作ります。 凹みの形に合わせてウレタンを削って成型します。 この作業は損傷個所が小さい場合は不要です。
損傷個所の周囲を目の粗いサイディン・ペーパーでサイディングします。 この作業を行わないとレジンが上手くサーフボードに接着できません。 サイディングしておかないとレジンが乾燥したらパリパリ剥がれたりしますので忘れずに!
サイディングした部分より大きめに切ったガラス・クロスを用意します。 ポリエステル・レジンに硬化剤を4〜5滴(2-3%)滴下し混合します。 レジンの硬化は硬化剤の量と気温で変化します。気温が高ければ早く硬化剤が多ければ早く硬化するので、硬化時間は取扱説明書で確認して下さい。
レジンと硬化剤の混合には紙コップと割り箸を使っています。 プラスチックのコップは溶けて穴が開くので注意しましょう。
ポリエステル・レジンにガラスクロスを細かく切ったものを混ぜると強度が増すようです。
凹みに調合したレジンを流し込み成型したウレタンを接着します。 レジンを染み込ませたガラス・クロスをその上に被せます。
修理個所が少し盛り上がるくらいが丁度いいと思います。 あまりレジンが多すぎると大きく盛り上がってしまいあとで削るのに苦労します。逆に少ないと凹んでしまい平面が出せません。
レジン、ガラス・クロスに気泡が混入しているとそこから水が浸入する可能性があるので十分注意して作業しましょう。 レジンが固まる前なら気泡を軽く押すだけで気泡は取り除けます。
レジンの硬化度合いは紙コップに残ったレジンで確認します。 紙コップの中のレジンが固まって割り箸が取れなくなっていたら硬化完了です。
完全に硬化したら、レジンをサイディング・ペーパーで削ります。 最初は粗めのペーパーで大きく削り仕上げに目の細かいペーパーで平面を出します。 最後の仕上げにレジンを薄く塗ってつやを出します。 レジンを塗る代わりに車用のコンパウンドで磨いてもよいでしょう。
本当は画像を載せれば判りやすかったのですが、今回は撮影に失敗してしまい画像がありません。
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